新年早々良いものが見れました。
皆さんご覧になりました?

AbemaTVで大みそかに行われた
「朝青龍を押し出したら1000万円」の企画。

でもこれ、相撲マニアから言わせれば、企画を聞いた瞬間に結果分かりましたけどね。

こんなもん、何百回やっても100%、朝青龍が全勝します。
それぐらいの実力差です。
横綱を、相撲をなめてはいけません。
馬力と瞬発力が違うわ。
立ち合いの勢いと威力は人間の域を超えます。
しかもお相撲さんは、幕内力士の水準なら、一般人の約2倍以上の筋肉を持っています。
決しておデブの集団ではないのです。

そして、土俵の足さばき。
土俵での立ち回りなんて、1日2日で習得できるわけがない。
素人参加者の方たちは、きっとあの土俵の滑りやすさにびっくりしているはず。
その土俵で踏ん張れる力士たちがどれほどすごいか。
足と足の指が違います。力士は足の指を土俵に咬ませることができます。

だから、対戦相手がアメフトで鍛えていようが体重が重かろうが全く無意味。
元横綱朝青龍に、相撲で勝てるわけがない。

このルールなら、もう引退してだいぶ経ちますが、今日の解説の若乃花でも7戦目までは余裕でさばくでしょう。
身体を鍛え上げたボブ・サップでも、現役を離れてだいぶ経つ若乃花を絶対に押し出すことはできません。
ましてや相手は朝青龍。
絶対無理。


そんな茶番の中でも唯一、相撲ファンなら絶対に見逃せない取り組みがありましたね。
やはり最終戦。
元大関琴光喜ですよ。
大相撲ファン垂涎の好取組。

朝青龍 VS 琴光喜

この2人の取り組みですよ。
見ないわけにはいかないでしょう。
往年の相撲ファンなら、勝負する前から号泣もんです。

朝青龍と琴光喜。
同じ時代に相撲を取り、両者とも不本意な引退をすることになった過去。
かつての琴光喜は本当に強かった。
学生相撲のタイトルをひっさげ、鳴り物入りで角界に入り関脇まで一瞬で駆け上がり、大関まで上り詰めた琴光喜。
精神面での脆さが無ければ、間違いなく横綱になっていたでしょう。

そんな2人がこの企画で顔を合わせるなんて、もう言葉で表現するのは難しいですね。
色々な思いが込み上げてきたことでしょう。
そして、大みそかの大一番。
琴光喜十分の右寄つに組みつつも、朝青龍の冷静な廻しさばきで、最後は綺麗な上手投げ。
かつての2人の現役時代を彷彿させるような好取組でした。
自らが起こした不祥事が原因とはいえ、不本意な引退を余儀なくされた2人の名力士。
今回の相撲で2人が一区切りついたのであれば、企画大成功ですね。
それにしても、現役力士でもまだまだ通用するよね朝青龍って。強すぎ。

っていうか、相撲ファンならもうひとつびっくりする部分がありましたよね。
取り組みを仕切っていたのが第37代行司、木村庄之助ですよ。本物の行司がバラエティに出演しているとこを、おじさんは見たことがありません。
これのほうがかなりレアな感じがしますけどね。マスコミもここ取り上げてよ(笑)

最近の日馬富士の件で、また相撲界のイメージが悪くなっていますが、良い面はなかなかピックアップされません。
お相撲は素晴らしい国技です。
身体ひとつで相手にぶつかりあい、技と技を競うために極限まで身体を鍛え上げる。
一瞬の突進力を磨き、相手に押されても下がらない身体を作り上げた結果、あのような体型になります。

よーいドンで始まるのではなくて、蹲踞して手をつき、相手と呼吸を合わせて立ち合う競技なんて相撲ぐらいでしょう。

朝青龍も問題行動が多いお相撲さんでしたが、相撲を愛していることはひしひしと伝わりました。

番組では琴光喜の息子さんが映っていましたね。
あの子が、もし本当に相撲界に進むのなら将来かなり有望だと思います。
だって、琴光喜の遺伝子を受け継いでいるのですから。
是非、佐渡ヶ嶽部屋に入門していただきたい。

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2人とも良い顔してますね。

と、いうわけで
明けましておめでとうございます。